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コロナ禍において、お家で映画を楽しんでいる方は多いのではないでしょうか。
そして映画を夢中で見ていると、映画作りや作品の中の衣装などが気になる方もいるのではないでしょうか?
「国立映画博物館(Museo nazionale del Cinema)」では映画の創成期から現在までの様々なジャンルの映画に触れることができます。
通常お客さんとして映画を楽しむ方がほとんどかと思いますが、こちらの博物館では映画制作に必要な技術や現場を見ることができ、より深く映画について考えることができます。
映画にそこまで興味がない人も楽しい仕掛けがいっぱいの体験型博物館として、また展望台から360°ぐるりとトリノの街並みを見ることでトリノ観光を盛り上げること間違いなし !
国立映画博物館は展望台を有する建築物モーレ・アントネリアーナ(Mole Antonelliana)として世界で一番高い博物館と言われています。
20世紀以前の世界の建築物の中ではエッフェル塔、ワシントン記念塔に続く3番目の高さです。
国立映画博物館の基本情報
- 国立映画博物館の開館日:
月水木金土日 9時~19時
休館日:火
- チケット入手方法
博物館内
- 料金
・博物館 €11
・展望台 €8
・博物館+展望台 €15
※6歳以上26歳以下の人への割引サービスやトリノ観光に得するトリノプラスピエモンテカード(Torino+Piemonte Card)を持っている人はフリーパスが使えます。
- トリノプラスピエモンテカード(Torino+Piemonte Card)
トリノとピエモンテ州の文化遺産や観光施設のフリーパスや割引などのサービスが受けられるお得なカードです!
・1日券 €28
・2日券 €36
・3日券 €43 18歳以下は€17
・5日券 €49
・フリーパスの有効は1日に3ヶ所までです。
国立映画博物館へのアクセス
バス:61番、55番、56番(Po経由Rossini駅)、68番(Rossini経由Verdi駅)
トラム:13番、15番(Rossini経由Verdi駅)、16番(Palazzo Nuovo駅、Corso San Maurizio 駅)
国立映画博物館の特徴
- 映画に関する約180万点のコレクション
・写真 1,000,000枚
・ポスター、宣伝材料 535,000枚
・定期刊行物 104,000点
・フイルム映画 30,000本
・フイルム以外の映画 41,000本
・本 46,500冊
・文献 15,000点
・制作物、フイルム 10,000点
・機器、機材 9,500台
・グッズ 6,000点
・録音物など記録物 3,000件
- 映画に関する3つの主要テーマ
・考古学
・歴史
・写真
- より展示をスムーズに楽しむためのデジタル対応
・フリーWiFi
・Q Rコード、NFC(近距離無線通信)
ガラス張りのエレベーターがあるので、展望台まで登って景色を眺めてから展示を見ました。
英語の公式サイトでは「映画の寺院」と紹介されているように各フロアは映画愛に満ち溢れています。
映画が建築、絵画、彫刻、音楽、舞踏、文学に続く第七芸術と呼ばれるにぴったりの建物です。
各階へは緩やかな坂道で見学ができるのでとても移動しやすかったです!
まずは展望台より、上層階からご紹介します♪
トリノ市のランドマーク展望台
住居からはガーデンテーブルセットや洗濯物など気取らない日常生活を感じる風景も見えるのが印象的でした。
展望台のご紹介
1863年に建築家のアレッサンドロ・アントネリ(Alessandro Antonelli)によって設計され1889年に完成しました。
高さ167.5mで当時のヨーロッパでは最も高いレンガ造りの建築でした。
当初はシナゴーグとして考案されましたが、トリノ市に買収され、国の統一記念碑となっています。
パノラマリフトはイタリア統一100周年を祝う1961年に発足し、1999年に改装されました。
現在でも高さ85mの展望台へ登り、素晴らしい街並みやアルプス山脈を見渡すことができます。
来場者は階段で展望台まで登ることの出来るツアーがあります。
5人までのグループで、イタリア語及び外国語(言語の明記なし)にも対応しています。
月曜から金曜の9時~18時までお電話にて確認が必要です。
電話番号:+39.011.8138.564 / 565
国立映画博物館の有名作品の一覧
地上からの高さ18m ポスターギャラリー
ポスターからは、映画史や映画関連の作家などを感じられます。
古い映画へのオマージュを見ることやグラフィックアート、広告アートとしても楽しめます。
ルイス・ブニュエル(Luis Buñuel)監督 「自由の幻想」
1968年のイタリアのアニメーションフィルム「VIP My Brother Superman」
1974年のフランス映画でシュールなポスターで作品が表現されています。
ポスター(宣伝材料)はお客さんに作品を見たいと思わせる重要なツールであったこと、広告アートだったことを思い出させます。
イタリア、ヨーロッパの映画以外にも世界中の膨大な数の作品の展示があります。
映画の起源から現在までの歴史がたどれ、見たことのあるポスターに出会える確率は高いです。
きっと楽しめるはず!
地上からの高さ15m 映画機器、機材、小道具
映画業界へ捧げられたコーナーです。
イタリアで有名な映画会社のひとつであるティタヌス(Titanus)への敬意をこめています!
ルキノ・ヴィスコンティ(Luchino Visconti)監督「山猫」
1963年のイタリア・フランス合作映画でティタヌスが配給しています。
その映画のワンシーンに入りこんだ雰囲気を味わえます。
見たことのない作品でも気になること間違いなし!
マスクの展示
ファッションショーの会場へいるかのような凝った衣装の展示です♡
テンプルホール
地上からの高さ10mもあります。
博物館の中心にあるのは、体験型の展示が豊富な「テンプルホール」と呼ばれる展示ホール兼イタリアのサイレント映画の傑作カビリア(Cabiria)のセット、映画の街トリノとしてVRを導入した映画館となっています。
私が訪れた昨年はコロナ禍の真只中だったため、残念ながらVRを楽しむことはできませんでした。
映画に囲まれながらの鑑賞とはなかなか体験できない粋な試みだと思います。
有名映画の人気キャラクター達
フランケンシュタインやヴァンパイア、スター・ウォーズの人気キャラクターを発見!
ダースベイダーが好きなので心が躍りました♪
キッチンが実験室
キッチンが実験室といった趣のアトラクション
上記のビデオを見て頂くとよくわかると思いますが、「実験室」と言うと語弊があります。
セットが作りこまれており、とてもお洒落です。この辺りにセンスを感じます!
ゾエトロープ(回転のぞき絵)
上記のビデオは静止画が差し変わることで動いているかのように見せる器具です。
おどけたデザインがとてもかわいいのです♡
映画に触れた後はエントランス近くの書店も覗いてみてはいかがでしょうか。
映画関連書籍の他、展示会のカタログやモーレ・アントネリアーナの歴史やトリノ市の建築関連書籍も揃っています。
こちらは入場料なしで出入りすることができます。
まとめ
- 国立映画博物館のオフィシャルページ: https://www.museocinema.it/en
- 階段で展望台まで登ることの出来るツアーが気になる人は電話で事前確認
- イタリア、ヨーロッパ映画だけではなく映画史全体に触れている
- 体験型の展示が豊富なため映画好きでなくても、難しいことを考えずに楽しめる
- 各階へは緩やかな坂道で見学ができるのでとても移動しやすい
- 上から下りて行くのもオススメ!
筆者は学生時代に映画を専攻していたので映画の仕組みなどは沢山授業で学んできましたが、当時は講義で知ったものに実際触れる機会をいつも探っていました。
映画誕生の歴史にヨーロッパ、フランスやイタリアの功績は外せません。
国立映画博物館の展示はコンパクトにわかりやすく紹介されており興味深いものでした。
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